Webサイトの種類「コーポレートサイト」と「サービスサイト」と「オフィシャルサイト」の違いと性質について

記事タイトルの時点で既に長いのですが、今回はWebサイトの種類の話です。
Webサイトには様々な種類があり、その中には「コーポレートサイト」「サービスサイト」があります。

クリエイトアコードは、「数年も経てば得た技術や経験は、そのまま使えなくなる(元々状況によってはそのまま使えるものでもないけど……)」と考えているため、たまに学び直したり、相手に伝える前に「今はどう考えるのが良いのだろうか」を都度調べ直して知識や技術のアップデートや古い認識を改めるようにしているのですが、今回調べる機会があったときに「オフィシャルサイト」も考慮すべきだと考えたため、自分なりにそれぞれの違いと性質についての定義について記事にまとめてみました。

「え、(ECサイトやランディングページ等を除いて)コーポレートサイトとサービスサイト以外にもあるの?」と思う方、「ホームページはホームページじゃん?」と思う方は、ノウハウも経験も圧倒的に上である大手企業が書いた参考ページの方が情報としては正しいということが前提ではありますが、ぜひ参考にしていただけたら嬉しく思います。

本来、最初に結論を書くところなのですが、「結論を先に読むと訳がわからないのでは…?」と判断したことから、最後の方にまとめとして書いています。ゆっくり時間のあるときに読んでいただけたら嬉しく思います。

本記事が誰かの参考になりましたら幸いです。

クリエイトアコードでは、試行錯誤しながら良いWebサイトを制作するために尽力していること、おかしいと思ったことについての言語化と今後のためにどう考えてどう取り組めばよいのかを考え実践してサービス向上に努めています。
今後、今回のまとめを活かしながらWebサイト制作を続けていきますので、読んでみて「なるほど!」と思ったり、少しでも興味を持っていただけましたら、ホームページに関するお悩み事や課題などについてクリエイトアコードに遠慮なくご相談ください。

余談ではありますが、こうしたノウハウ記事やセミナー等では専門用語が多く、初心者およびクライアントには伝わりにくいものが多分に含まれていることを考えると、セミナー等で専門用語を共有して初心者でも共通認識として持っておくことは大事に思うと同時に「専門用語を極力使わずにクライアントにどう説明するのか」のレベル感といいますか、心掛けは忘れないようにしたいと、クリエイトアコードは常に考えております。

有識者・ベテラン同業者の方へ

今回「Web制作会社在籍歴が0年で独学で取り組んできたこと、ある程度同じパターンを経験してきたことで今まで多くのパターンを経験していなかったからこそ、今回の勉強で考え方が変わり、こうして記事にするきっかけとなった」と考えております。
有識者・ベテラン同業者の方は、「オフィシャルサイトとは何だ、コーポレートサイトだろ」または「オフィシャルサイトとは何だ、企業サイトだろ」と思うかもしれませんし、「区別をつけるなんてナンセンスだ」と思うかもしれません。

ですが、「こうしたノウハウをWeb制作初心者がWeb制作会社以外で身に着けるきっかけはあまりない(下手したらWeb制作会社でも身に着ける機会がない)」可能性があること、「参考になる参考ページは『大手企業を相手にしている大手企業がノウハウとして書いたもの』であり、『「対象ターゲットに合わせてWebサイトを作る」という根本的かつ大事なことは既に知っているものとして書かれたもの』でもあり、『中小企業(零細企業も含む)や個人店で、この定義の通りに作るとターゲット層に適さないWebサイトになりかねない、クライアントが満足の行くものができないというリスクがある』ため、初心者やWeb制作サービス提供者が大手企業以外の方には参考になりにくい」ために、こうした形で「有識者・ベテラン同業者」ではない、その中間層にいるクリエイトアコードがこうして記事にすることで、誰かの参考になるのではないかと思い、こうして記事にしております。

そのため、有識者・ベテラン同業者の皆様におかれましては、生暖かい目で見守っていただけましたら大変ありがたく存じます。

依頼者(クライアント)の方で知りたいと思い、本記事にたどり着いた方へ

依頼者におかれましては、本記事の内容は全スルーで大丈夫です。
ただ、【誰にどのようなサービスを提供するのか】だけは可能であれば制作者にお伝えいただけますと幸いです。

制作者もヒアリング等で詳細な把握と理解に努めますが、情報発信者がどう認識しているのかの情報を共有いただくことで、迷いなく決断して提案できるようになるので大変有り難いと感じるためです。何卒よろしくお願い申し上げます。

目次

どうして定義することにしたのか?

本来は「こういう区分を持たせずに目的に合わせて必要な情報を載せる」のが理想ではあるし、そうできればと考えてみたものの、制作者サイドとしては、下記の事情から区分がある程度はあった方が対応しやすくなると考える次第です。

  • 知れ渡っている、ある程度の成功パターンを適用したい
  • 「このサイトならこのページが必要だよね」がパッと浮かんでスムーズに最適化し、漏れなく抜けなく対応をしやすくする
  • クライアントと話しているときにクライアントの意見に惑わされてしまい、情報の取捨選択をして最良の提案ができなくなってしまうという事態を避ける

余談ですが、ターゲットの利用や心理状態に合わせるので、絶対にこうするものだというわけではありませんが、ランディングページにもある程度のストーリーのパターンが存在します。
(ランディングページについては、どれでもない特徴と性質を持っている都合上、これ以上は触れません)

だからこそ、今回『オフィシャルサイト』という区分があると改めて認識したことで、『例外』パターンに気づきやすくなり、「目的に合わせて必要な情報を載せる」ことが、よりスムーズに対応しやすくなると考えました。

なお、下記については今後より気をつけていかなければと強く思いました。これは自戒とすることとします。

Webサイトの種類については制作者だけがブレないために持つ情報であり、種類や区分は強く囚われるものではないこと、クライアントや閲覧者にはWebサイトの種類や区分については関係がなく、クライアントまたは閲覧者の問題解決につながれば、どれでもいいことを念頭に置き、『目的を果たし、収益を上げること』を最優先に閲覧者とクライアントの利益につながるような提案や制作をする(ときには例外パターンも作るなどの臨機応変さも心掛ける)

【定義1】コーポレートサイトとは?

改めて、そのままGoogle検索で「コーポレートサイトとは」と入れて検索してみました。
「コーポレートサイト」といっても、様々な定義があり、統一されていませんでした。

今回調べた中で、クリエイトアコードは、下記のようにコーポレートサイトを定義しました。

コーポレートサイトとは、主に取引先企業・株主・投資家をターゲットとした、企業の基本情報・商品やサービスの概要・採用・IRなどの「投資や業務提携をしたい企業向けに企業情報を的確に伝える」Webサイトである。

「消費者(BtoB、BtoC)や就活者も見ることがあるWebサイトでもある」ものの、これらのターゲットについては考慮せず、「取引先企業・株主・投資家」に対しての情報開示が主であるため、商品やサービスを見ていて「わくわくする」「課題を解決してくれそう!」と思えるかについては、あまり考慮しないWebサイトでもあると考えます。
そして、コーポレートサイトはメインとなるターゲット層が取引先企業・株主・投資家である以上、「会社としての存在が知られていること(指名検索で、企業名で検索されやすい)」が絶対条件だと考えています。また、消費者がメインとなるターゲット層ではないために「ターゲット層が抱える課題は解決してくれるのか」については満足にフォローができないことや「取引先企業・株主・投資家」に対しての情報開示が主な目的である以上、投資を考慮していない小規模な企業で作った場合、費用対効果をうまく感じられないWebサイトになってしまう(制作費はそれなりに高くなる傾向にあること、しっかりと作り込む都合上、情報開示の質と量が不足していると効果がうまく出ないことやターゲット層に一致しないことで効果がうまく出ない可能性が考えられる)恐れがあることから、このあたりについて、コーポレートサイトの制作時は留意しておく必要があると考えています。

(補足)BtoBは「企業が企業に対してモノやサービスを提供するビジネスモデル」、BtoCは「企業が一般消費者に対してモノやサービスを提供するビジネスモデル」のことです。

【定義2】サービスサイトとは?

改めて、そのままGoogle検索で「サービスサイトとは」と入れて検索してみました。
こちらは「コーポレートサイト」とは異なり、概ね統一されていました。

今回調べた中で、クリエイトアコードは、下記のようにサービスサイトを定義しました。

サービスサイトとは、主に消費者(BtoB、BtoC)をターゲットとした、企業が提供している商品やサービスについての情報を伝えるWebサイトである。

サービスサイトは、商品やサービスを見ていて「わくわくする」「課題を解決してくれそう!」と消費者に思ってもらうことについて重視して作る必要があると考えます。そして、サービスサイト自体に企業情報を詳しく掲載すると情報過多になり、一般消費者が必要としていない情報も多く含まれることから情報が過多になってしまうことから載せにくく、その性質上、「何の企業なのかの知名度がそれなりにないと信用面で不利になりやすい」Webサイトでもあると考えています。

だから、クリエイトアコードとしては、「コーポレートサイトまたは会社としての知名度がそれなりにないと、サービスサイトとしては正しく効果的に活用することが難しい」と考えています。

【定義3】オフィシャルサイトとは?

では、「コーポレートサイト」でも「サービスサイト」でもないWebサイトは何と言ったら良いのでしょうか?
クリエイトアコードは「オフィシャルサイト」が一番適していると考えています。

今回調べた中で、クリエイトアコードは、下記のようにオフィシャルサイトを定義しました。

オフィシャルサイトとは、企業や著名人または個人が自ら開設、公開している公式のWebサイトである。

クライアントの視点から見ると「コーポレートサイトとはなんだ?」「サービスサイトとはなんだ?」という状況です。
我々Webサイト制作者は、それなりに違いや特徴も知っている状況なので、無意識に用語を使いがちではあります。(ぼくもその一人です……)
また、クライアントがコーポレートサイトやサービスサイトの意味や定義について調べたとき、「なんだか大事になっていないか?」と費用面や「ホームページの課題解決につながるのだろうか」「企業情報についてはきちんと載せてくれるのだろうか」と不安に感じてしまう恐れがあります。

ここに「コーポレートサイト」または「サービスサイト」のそれぞれの問題点があり、ターゲット層のイメージを共有したとしても、ここでクライアントに違いや特徴について自身も含めて理解した上でクライアントに説明をして適切なWebサイトの種類で制作しないとWebサイトの課題解決につながらないと考えるため、「コーポレートサイト」でもない「サービスサイト」でもない、公式という意味を持つ「オフィシャルサイト」の定義を広めた方が良いと考える次第です。

オフィシャルサイトは、公式サイトであり、コーポレートサイトでもサービスサイトでもないのですが、コーポレートサイトとサービスサイトを作った場合はオフィシャルサイトは不要であるとも言えます。
(残しておいてもいいが、コーポレートサイトとして作り直した方が信用度としては上がるので、コーポレートサイトがあるなら不要と考える次第です)

「コーポレートサイト」「サービスサイト」「オフィシャルサイト」の比較

「コーポレートサイト」「サービスサイト」「オフィシャルサイト」のそれぞれの特徴や性質について、比較することでまとめてみました。

【比較1】必須情報で比較

「コーポレートサイト」「サービスサイト」「オフィシャルサイト」で、それぞれ必須となる情報はなんでしょうか。
他にも必要な情報はそれぞれありますが、ここでは「ないと○○サイトとしては成立しない」と思うほど、必須だと思う情報に絞って比較してみました。

コーポレートサイトIR情報
理念、パーパス(存在意義)、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、行動指針
ブランディング
(注)ブランディングは本来受け身であり、実際は既に認識されているブランディングを説明するものだとクリエイトアコードは考えています。
(補足)対象ターゲットに最適化した情報を発信するため、求人サイトを別で用意していることが多い。
サービスサイトサービス、商品の概要および詳細
オフィシャルサイト会社情報(住所、社名、連絡先など)
事業内容

【比較2】メインの対象ターゲットで比較

「コーポレートサイト」「サービスサイト」「オフィシャルサイト」で、それぞれのメインの対象ターゲットはなんでしょうか。
ここでは「この対象者に向けて情報発信しないと○○サイトとしては成立しない」と思うほど、メインの対象ターゲットだと思う情報に絞って比較してみました。

コーポレートサイト取引先企業
株主
投資家
(補足)消費者や就活者も見ることがある。
サービスサイト消費者
オフィシャルサイト消費者
取引先企業
就活者

「オフィシャルサイト」に求められる要素について

企業のオフィシャルサイトでは、コーポレートサイトとサービスサイトの代わりに「商品/サービスの情報を魅力的に伝える」「信頼と信用を与えるために、会社の情報を的確に伝える(会社として何を持つのか)」が主に求められる情報となると考えます。
サービスサイトとコーポレートサイトの両方の性質と特徴を少しずつ受け継いで、情報をコンパクトにまとめるようなイメージです。

フィシャルサイトを作る場合、コーポレートサイトがない、または知名度が低いことから、信頼と信用を得るためにある程度の詳細な企業情報が必要となることを留意しておくと良いと考えます。

理念、パーパス(存在意義)、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、行動指針の重要性について

コーポレートサイトは特に必要な要素と言えます。経営等の方針がブレにくくなること、企業に未来性があるか、信頼できるかの情報発信につながるためです。ただし、コーポレートサイトを持たない企業のオフィシャルサイトだからこそ、必要な要素でもあると考えています。

「名刺代わりのホームページが欲しい」場合は不要とも言えるのですが、Webサイトは、定期的なメンテナンス対応をしていたとしても、長くお使いいただくものであり、広報の助けになるだけではなく、営業ツールとしてもご活用いただけるものでもあります。
(それこそ、縁起でもない話になるのですが、企業が倒産でもしない限り、所有し続けるものであると言えます)

起業直後など、これらの定義が曖昧になったり、ずっと特に定めず、ホームページを持たないか名刺代わりとなるホームページのまま、経営を続けてきて、「このままだと良くない」とリニューアルをしようとしても、制作者に正しくターゲット層について伝えられずに認識齟齬につながる恐れがあります。制作者によっては、経営コンサルティングに近いことをしたり、Webマーケティングを取り入れてホームページを制作する都合上、「改めてサービスまたは企業方針の見直しをすることになる」こともございます。

だからこそ、理念、パーパス(存在意義)、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、行動指針を持ってからホームページを作ることは重要だと考える次第です。

【まとめ】作る状況に合わせたWebサイトを作ろう!

コーポレートサイト・サービスサイト・ポータルサイトのどれぞれの特徴と特性を考慮し、下記のようにそれぞれのWebサイトに適した状況についてまとめてみましたので、参考になりましたら幸いです。

起業してから年数があまり経過していない、または知名度があまり高くない状態で作るWebサイトオフィシャルサイト
知名度が高くなってきた状態または企業の成長を目指し、取引先企業・株主・投資家をターゲットにしたWebサイトが欲しいと思ったときに作るWebサイトコーポレートサイト
企業としての知名度が高くなってきた、または商品・サービスに関するキーワード(消費者の悩みや課題に対して解決できるアンサーを返せる状態)で流入が見込めると判断できるときに作るWebサイトサービスサイト

【余談】当時参考にしていた参考ページについて

当時参考にしていた参考ページについての記憶が曖昧だったのですが、
少なくとも、参考ページが「コーポレートサイト」と「サービスサイト」の2種についての解説ページであったことから、当方の脳内で【Webサイトはコーポレートサイトとサービスサイトなどの種類(ランディングページやECサイトもある)があり、基本的に、明らかにサービスサイトではない場合はコーポレートサイトである】という具合に、『コーポレートサイトでもない、サービスサイトでもない。ただ、サービス寄りとは言えるWebサイト』という存在がぼくの脳内では抜け落ちてしまっていました。

そして、この記事を書くことにもつながったのですが、改めて情報を調べてみたところ、初めて明確に違和感を持ち、『コーポレートサイトでもない、サービスサイトでもない。ただ、サービス寄りとは言えるWebサイト』という区分や説明が見当たらないことに気づきました。

これで「大手企業を相手にしている大手企業だからこそ書ける記事」であり、クリエイトアコードの主なサービス提供対象者のことを思うと「参考にするのは難しかったのではないか?」という結論が出たので、この記事を書いて、クリエイトアコードが思う定義についてきちんとまとめておきたいと思ったので、この記事を書いた次第です。

それはそれとして。
大手企業もサービス提供対象とするのなら、この記事を見ておくと参考になると思うので共有しておきます。

(補足)記事はBtoBを中心に記載していますが、コーポレートサイトとサービスサイトの区分に関しては、BtoCでも変わらないと考えています。

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クリエイトアコード

ホームページ(改善・改修)・SEO対策・Web集客のお手伝い屋さん【Web技術サポーター&Webコンテンツサポーター】

ソフトウェア&ゲーム開発会社でプランナーとして従事しながら、ディレクション・マネージメント、資料作成の知識を実践形式で学ぶ。その後はリサイクルショップのWebサイト担当者として従事しつつ、SEOやWordPressの実践形式での研究を深めた。転職をした会社や兼業(副業)としての活動でも今までに学んだ知識と技術を活用しながらも更なる向上に努めていたが、様々な人のお悩み解決をしていきたいという思いが強くなったため、転職から二年後に独立。2022年5月10日に開業して個人事業主になった。
現在は、今までに得た知識や技術(SEO・WordPress・Webマーケティング・Web集客)を活かしながら「人と人を調和し、創造を支援する」「自分で色々動きたいので技術面をサポートしてほしい人や自分も考えたいが技術面については知見がないのでフォローしてもらいたい人を応援する」ことを目的に「訪問者に届けるコンテンツを作る」お手伝いをするための活動をしている。

事業の他、ソフトウェア&ゲーム開発会社時代に無理をした働き方をしたために自律神経のバランスが乱れやすいことや精神的にもダメージを負ったことから「抑うつ状態」と診断されて数年かけて寛解した経験から、同じような人が苦しまずに働くことができるように自身を実験台に「スキルを活用した生活に困らないかつ無理をしない働き方」の確立を目指している。


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